もっさんのブログ

子どもたちの明るい「今」そして「未来」を求めて模索中!★留学に向けたこともあれこれ書いていきます★最新記事一覧は、こちらを押してねん↓

 横浜シュタイナー教員養成1年目【エポック授業】

(2年間のシュタイナー教育教員養成講座の半分が終わったので、ここまでをふりかえってみる)

その4 【エポック授業】

 

今回は、1年生のエポック授業を扱った。まだまだ始まったばかりなので、本番はこれから。
●エポック授業とは、3~4週間の間毎日90分程度行われるテーマ学習のようなもの。いわゆる「算数」「理科」「社会」などを1ヶ月ごとに行っていくといえばわかりやすいかな。
●シュタイナー人間観「人智学」では、9歳前まではまだまだファンタジーの世界をもっていて、模倣と模範を基本として物事を理解していくと説いている。だから、およそ小学2年生までのすべての授業に物語性があり、その物語の中に子どもたちは見事に入り込みながら学びにむかっていく。確かに、低学年の子供たちは、物語性があるとすぐにそれになりきったり、いつも何か体が動いたりしてしまっている。また、この年齢の子たちは頭で学ぶことはよくなくて、体で学ぶことを大切にしている。子どもたちに無理がない!楽しく学べる情景が想像できた。
だから、エポック授業も、そういう子どもたちの特性によく合わせた90分間の構成(Sequence)になっている。PA関係者ならお馴染みSequence
シュタイナー教育では、教師による素話(何かを見ない、見せないで、語りだけを聞かせる)がとても多い。「素話を聞く」というはやってみるとわかるが、かなり脳みそを使う。どう使っているかというと、聞き手は頭の中に場面をどんどん想像・創造するように使っている。教師は、子どもたちの目を見て、しっかりと受け渡すように話すことができる。
さて、僕はかねてより、ユニバーサルデザインを懐疑的に見ている。なんでも視覚的にわかるようになると、頭を使って考えない。「わかりやすさ」が重視され、人間のもつ能力が埋もれたままにしていると思うことが多々あった。だって、「わからない」けど、「わかりたい」ものに出会うから、人は頭を使うんだよね。エヴァンゲリオンとか、あれ難しいから面白いし、頭すごく使うんだよ(笑)。ちょっと話ずれるけど、まぁなんとなく。
素話をされると、頭の中にイメージを作る習慣がつく。きっと、大人の話すことや指示も、頭の中で理解できるようになるのだと思う。ひいては、想像力とか創造力につながるそうだ(納得)。絵本だと、言葉よりも絵に意識が行くから、頭をあまり使わなくてもわかる。テレビとラジオの違いも、同じ。テレビは病んでいても聞けるけど、ラジオはちゃんと聞くと結構エネルギーいるよ。疲れているときは、聞けない。
「話を聞けない子が多い」って言われるけど、そういう聞く世界にいないんだと思う。
便利な社会は、人間から能力を奪っていることに留意したい。
●最近「ユダヤの家庭教育」を学んだ。世界人口の0.3%しかいないのに、世界の富の半分をもつ(主にユダヤ人62人で)。ユダヤの家庭教育の原理原則のうちの一つに、「小さいころにおもちゃを与えない」がある。これもシュタイナーの考えと見事につながってくる。ちなみに、「ユダヤの家庭教育」は、広告や本のタイトルを見ると、「金儲けの教え」のように見えるけど、実際は違っていて、他者への愛をはぐくむ教育。自分たちがやりたいこと、誰かのためになることを自分の仕事とするために(つまり、儲けに関係なく大切なことをやるために)、自分の生活費は働かなくても維持できるようにするための知恵を学ぶ(ファイナンシャルフリー)という解釈を、僕はしている。