もっさんのブログ

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子どもは社会を変えなくていい

(過去にfacebookで書いた内容です)

様々なところで、子どもたちに投票権を与えて、政治に参加させようという動きがあります。子どもたちに政治に関心を持ってもらうことは賛成しますが、投票権は違うでしょう、と強く思います。聞こえはいいですよね、そういうの。

子どもが政治に加わることには、基本的に反対です。特に15歳以下は。まず、子どもたちは様々な人たち様々な要因を配慮した上で、自分が正しいと思うことを独りよがりにならずに判断することが、ほぼ不可能だからです。こういう思考回路ができるようになるのは、少なくともほとんどの中学生には無理だと思います。

 

そして、子どもたちの判断は、恣意的であるにしろないにしろ、人の価値観に左右され過ぎてしまいます。例えば、大人が子どもたちをコントロールできてしまうからです。子どもの発言を、自分の主張に寄せて「子どもたちがこう言ってるんだ」と利用する人が出てきます。

 

ちなみに、ルドルフ・シュタイナーは、「おおよそ11歳以下の子どもたちには、論理的な思考力に乏しい。物事を判断させてはいけない。」といったことを述べています。そして、意見文なども否定しています。それは、僕が解釈した感じでは、「物事を短絡的に判断するようになり、謙虚さや思慮深さが欠け、独りよがりな主張で自己満足するようになるから」といった理由によります。

 

子どもたちに関わったことのある方ならば、きっとわかると思います。おおよそこの年齢の子どもたちの集団に関わると、議論は思ってもいない方向に急展開します。論理的に見えて、論理的ではない結論にいたります。また、ころころ意見が変わります(先生の一言でもすぐに場の流れが変わってしまいます)。安易に社会の改革の一端を担った形になり、傲慢で思慮に欠けた一人よがりの自己肯定感がつくのも問題です。改革することが目的になり、改革することが自分のアイデンティティに、ね。たぶん、この時期はもっと別の姿勢を学ぶことのほうがよいのだと思います。

 

話を戻します。選挙とか投票とかで、僕が一定の賛成をするのは、もっと小さな規模の政治。自分の手が届く範囲の政治です。例えば家族のあり方、クラスのあり方、サークルのあり方、ちょっとこれも大きいけれどまぁ学校のあり方、などです。それらは、子どもが全体像を把握できて、決め事の有効性や利益不利益が見えて、絵空事や理想に偏った意見ではなく、具体的で実際的な判断ができうるからです。

 

民主主義を学ばせたいなら、こういうぐっと身近で小さなコミュニティの中から学べば良いと思います。市政やそれ以上のものなどは、絶対的に全体像を把握できず、一部の情報に偏った判断になり、それが大人にいいように使われるように思います。真似事や嘘っこならできるますが、ね。

大山山頂にて 濃いめの豚汁がおにぎりに合う!

子どもたちを大事にするなら、選挙に関わらせることじゃなくて、子どもたちのためになる世の中を、わたしたち大人が選挙で作っていくことをしましょうよ、と言いたいです。子どもが、身近な人たちに関わるものには働きかけて変えるのはいいけど、社会を変えようとしなくていいです。大人が作りましょう。