組織開発・研修・ワークライフバランスの校内研究「第1回全体会」
4月末、新しい舵取りをした学校研究が始まりました。
まずこの日までに、すでに職員会議でポートフォリオの話をしていたので、スタートはしていました。研究主任を中心に本やネットの記事などをコピーして作成する「学校研だより」は、5分で読めてハイライトしてしまうだけの手軽さ。少しずつ、インプットを増やしていきます。
そして、第1回の研究日を迎えました。
★今年は研究の日は全て4時間下校にしてもらいました!!★
流れは、こんな感じ↓
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14:00
互いを知り合うゲーム
14:20
今年の研究のコンセプトプレゼン
~~お菓子とお茶とポートフォリオをもってくる~~
14:35
ポートフォリオを使って「対話で深める」をやってみよう
14:55
素敵な子どもの姿を見てみよう~TED kids~
15:15
自己分析~多重知能理論診断をしてみよう~
15:45
自分のキャリアビジョンシートを作ろう
16:25
クロージング
16:30
終了
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目指したのは
◆ 職員同士のコミュニケーションの場にする
◆ 職員同士の強みを自覚し、可視化し、仕事に生かし合えるようにする
◆ 学校教育目標づくりの参考になる子どもの姿をVTRで見る(ちょっと息抜きにもなる)
◆ 対話で深まる経験をする(これは学年会で定期的にやってもらうので練習兼で)
◆ 自分のビジョンをもとに、取り組みを考える
です。
互いを知り合うゲーム
今回は、動きを入れつつ、互いを知り合うゲームを行いました。
ユーモアもありつつ、互いの強みも見えつつ、ちょっと聞いてみたくなることを入れつつ、自分のルーツも見えつつ・・・
こんな感じ。
ゲームは、
①歩き回って出会った人4人と自己紹介
②歩き回って出会った人と自己紹介し、カードを交換して次の人に、カードの人のことを紹介し、また交換し…で4人と他己紹介
③すると②によって自分のじゃない誰かのカードをもっているので、「子どもの時のあだ名」を呼んで持ち主を探す。
そして、今後の職員同士の関わりを生むために、職員室壁面に飾りました。
※この壁面は、働き方改革プロジェクトで生み出した壁。
これをきっかけに、お互いに質問したり、得意なことを聞きあったりと、日頃のコミュニケーションの活性化をねらっています。カーテンレールをつけてくれたのは校務作業員さん。ナイスなリサイクルアイデア!すごい!
今年の研究のコンセプトプレゼン
まぁ、これは以前のブログに貼ったスライド資料にあったので説明は割愛します。
研究主任ばかり話すと、みんなで作る研究にならないので、いろんな方に話していただきたいなと思っていたら、進んで書いてプレゼンしてくれる方がいたので、お願いしました。やっぱり、人と作るとすごい!理解も深まるし、自分もすっきりします。そしてプレゼン上手!!
ポートフォリオを使って「対話で深める」をやってみよう
本校職員は、すでに「えんたくん」を活用して、発散&書きたくる感じに慣れていたので、今回はより学年会でやるのに現実的&終わった後にA4にコピーしてポートフォリオ化する目的で、A3判の「えんたくんペーパー」というものを開発し(笑)これを使ってやりました。ポートフォリオの中にあるもの(特にハイライトしているところ)を中心に、聞いてみたいことや話したいことを自由に話す時間です。
素敵な子どもの姿を見てみよう~TED kids~
いろんな時間があったほうが飽きないし、集中もできる。この時間は、これから行うっ学校教育目標づくりにもつながる「子どもの姿」の一つの例をVTRで見ました。
これです↓
すごくパワフルで、ユーモアも上手にある見事なプレゼン。行動力も見習いたいです。
こういう子たちが、きっと色んな物事をよりよくしていくのでしょうね。
自己分析~多重知能理論診断をしてみよう~
お互いの強みが見えると、とても仕事しやすいです。
自分の強みも自覚できると、なんだか自分の力を活用しやすくなります。
人との違いを知ると、「あの方はだからこういう行動をしているのね」と相互理解につながります。
よって、自己分析をすることにしました。
ストレングスファインダーはお金かかるし(笑)
「マルチプル・インテリジェンス」にしました。
新さんの本の中に、診断アンケートの一例が載っていたので、それを使ってみんなで自己分析しました。かなり盛り上がりました!会の終了後も、数日間職員室で話題になっていました。
想像以上に効果あります。
例えば、「読書をしろ!」と言いますが、読書から学べる時点でその方は言語知能が高いけど、それ以外の知能のほうが高い人たちは別の学び方が適するわけで、読書をするかしないかで学びが決まるとは言えません。研修会をデザインするとしても、多様な知能の側面から学べるデザインが必要に思います。文字だけじゃない。映像だって、体を動かすことだって、いろんなアプローチで研修があるといい。それを自覚できました。
自分のキャリアビジョンシートを作ろう
これが結構力をいれる取り組みです。
神奈川県は自己観察書ってのがあります。人事評価としても使うわけですが、これ、本当に活用できないんです。書いて終わりだし、書いたら見ないし、評価も結局相対評価らしいので「職場にAが○人」みたいなのがあるみたいだし、さらに経験年数で決まるから無意味だし、正直無駄な労力。
また、平塚市は学級経営案ってのもあります(どこもありますか?)が、これも作ります。でもこれも、「自己観察書」と同じで、生きてない。シンデマス。
あまりに忙しいから、本来とんでもなく大事なはずの教育のビジョンを考える経験もなくここまで来た先生もたくさん。
なんとか県の〇年経験者研修みたいなのでこういうのやりますが、これもその時やってあとはお蔵入り。
子どもたちの将来像も
働く自分の将来像も
働く仲間や職員室の目指したい姿も
どれも考えることもなく、しかも全くポジティブな経験のない〇〇シートやら〇〇書ではなく、
本当に子どもや自分のためになり
人と見せ合うことでプラスになり
何より「生きた活きた」ものになり
自分の愛着のあるものになり
何かあったら取り出したくなる
そんなシートとその活用を目指します。死んでも形だけにしません。(今年は研修の一年なこともあり、なおさら重要です)
じゃじゃーん!!キャリアビジョンシート!!
① 一年後のビジョン
② ①を見据えた中間ビジョン
③ 自分の強みや課題
④ ビジョンのために、今年度自分が取り組みたいことや学びたいこと(TODO含む)
の順で作成します。
さてこれ、一見
「めちゃ大変!こんなのつくらされるんかい!働き方改革逆行やん!」
と思われそうですが、あなどるなかれ。
確かに、最初は大変です。特にビジョンは、日ごろから考えている変わり者でないかぎり、大変です。でも、そんなもんです。僕が民間の人材開発の研修や自己開発セミナーんようなもので参加した時も大変でした。でも、必要な大変さです。乗り越えてうまく形にできるととてもうれしいし、霧が晴れた感じがしています。道順を俯瞰し、地図の上から見ている感じがします。
また、終わらなくても、全くもって宿題にしません。このシート自体も、今完成することよりも、研究を進めながらちょいちょい見る機会や交流する機会を作って育てていくことがよいと思ったので。また、以前から言っていますが、仕事量への配慮もしています。研究は基本、研究の時間内で終わらせる!終わらないからといって宿題にはしません。「やっといてください」そういうのとっても負担ですし、宿題にすると忙しいから大抵適当になります。やりたくなくなります。楽しくなくなります(やりたい人はやればいい。やって欲しいなら時間を用意してあげないと。)
ということで、まだ完成していない方がほぼ全員。でも全く問題ありません。
みんなと見せ合いっこもします。お互いにどんなこと考えていて、どんな取り組みしているか見えてくるので。
さらにこれ、管理職とも話しましたが、大きな計画があります。
これを創るまで、自己観察書と学級経営案を作成するのを待ってもらえるよう承諾いただきました。だって、二度手間ですから。ビジョンシートの後なら、作りやすいです。
さらにさらに、そもそもほぼ無駄で不要でお蔵入りな自己観察書と学級経営案にとって代わるものになるのではないかと、挑戦的に提案しています。管理職にも、「こっちにできたらいいね!」と言っていただいています。そして後日談ですが、学級経営案に取って代わることが決定しました。このことはまた後日書きます。
さてこのビジョンシート、実は、ベテランの方ほど書くのに苦戦している傾向がありました。みなさんはなぜだと思いますか?(決して悪い理由ではなく、ベテランの方の現状とこれまでの先生文化を想像してみてください。僕はそんな捉えをしました。)
みなさんの感想は、
「楽しかった!」
「自己分析いいね!」
「VTRの時間がよかった」
「ビジョンシートで頭使った・・・疲れた・・・」
でした。
以上です。
ところで・・・
職員室のど真ん中にこんな棚があります。学校研究でホットな本の紹介。
いいでしょ。